今季の海外メジャー「全米女子オープン」最終日が12月14日、テキサス州・チャンピオンズＧＣ、サイプレスクリークコース（6,731ヤード/パー71）（予選：ジャックラビットコース6,552yd/パー71）で開催されました。
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宮里藍選手がずっと、本当にずっとこの「全米女子オープン優勝」を目標にゴルフに取り組んでいることを言い続けていました。女子ゴルファーにとっての真のTHEメジャーの大会です。
今回、日本からは、渋野日向子選手、畑岡奈紗選手、河本結選手、上田桃子選手、笠生優花選手、古江彩佳選手、西村優奈選手、比嘉真美子選手、稲見萌寧選手、高橋彩華選手、勝みなみ選手、三ヶ島かな選手、岡山絵里選手、浅井咲希選手、渡邉彩香選手、小祝さくら選手、穴井詩選手、柏原明日架選手、原英莉花選手、合計19人の選手が挑戦しています。
いくつか注目点をあげるとするなら、まずは、19人中何人が予選突破できるか。海外メジャーで、日本のメジャー2勝原英莉花選手はどこまで通用するのか？また、ルーキーイヤーで優勝3度の古江彩佳選手、2度の笠生優花選手、1度の西村優奈選手、アメリカが主戦場の日本人世界ランキングトップの畑岡奈紗選手の踏ん張りや、河本結選手。そしてなにより渋野日向子選手。全英に続いて全米でもメジャー優勝することはあり得るのか!?など、色々な視点で今大会を見たいと思います。
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プチ情報ですが、InstagramのU.S. Women’s Openにおいて、渋野日向子選手がクイズを受け動画になっています！注目されています。
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1日目
【主な成績】
1 -4 エイミー・オルソン（CC）
2T -3 渋野日向子（CC）
5T -2 笹生優花（CC）
24T 0 畑岡奈紗（JR）
55T +2 比嘉真美子（CC）、稲見萌寧、西村優菜、高橋彩華、河本結（JR）
75T +3 勝みなみ（CC）、上田桃子（JR）
89T +4 三ヶ島かな（CC）
108T +5 古江彩佳（CC）、岡山絵里、浅井咲希（JR）
124T +6 渡邉彩香（CC）、小祝さくら（JR）
137T +7 穴井詩（CC）
145T +8 柏原明日架（JR）
154T +12 原英莉花（JR）
※サイプレスクリークコース（CC）、ジャックラビットコース（JR）
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2日目
【主な成績】
1 －7 渋野日向子（JR）
2T －4 リン・グラント（JR）
6T －2 笹生優花（JR）
36T ＋2 畑岡奈紗、稲見萌寧（CC）、三ヶ島かな（JR）
47T ＋3 比嘉真美子（JR）、河本結、岡山絵里、高橋彩華（CC）
*以上予選通過*
81T ＋5 勝みなみ（JR）、上田桃子（CC）
95T ＋6 西村優菜（CC）、渡邉彩香（JR）
102T ＋7 浅井咲希（CC）
113T ＋8 古江彩佳、穴井詩（JR）
129T ＋10 小祝さくら（CC）
133T ＋11 柏原明日架（CC）
152 ＋19 原英莉花（CC）
※サイプレスクリークコース（CC）、ジャックラビットコース（JR）
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3日目
【主な成績】
1 -4 渋野日向子
2 -3 エイミー・オルソン
25T +4 笹生優花、岡山絵里、高橋彩華
39T +6 畑岡奈紗、河本結
51T +7 比嘉真美子、稲見萌寧
65T +11 三ヶ島かな
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最終日
【主な成績】
優勝 -3 キム・アリム
4 -1 渋野日向子
11T +4 高橋彩華
13T +5 笹生優花、岡山絵里
23T +7 畑岡奈紗
54T +13 稲見萌寧
60 +15 河本結
61T +16 比嘉真美子
65 +19 三ヶ島かな
最終日は気温6度の寒い中のプレイで中にはダウンジャケットや耳当て、ミトンをしてプレイしている選手もいました。また、前日の悪天候も考慮され、距離が6,731yが6,399yに短縮されはしたものの、ライ改善措置の「プリファード・ライ」やボールを拾って泥を拭き上げる「リフトアンドクリーン」などは適用されません。3日目から泥が付いたままのボールでセカンドやアプローチなど打つことになります。
最終的に、あがり３ホールを全てバーディーでしめくくったキム・アリムが見事優勝。
渋野日向子選手は、日本人では33年前の岡本綾子さんに次いで2番目の首位スタート（プレイオフの末2位）で、最終日最終組でティーオフしました。
最終的には4位でフィニッシュとなりました。
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まとめ
やはり渋野日向子選手でした。「よく頑張った！」そう言葉を贈りたい。
そして、彼女のポテンシャルを改めて感じた試合となったことを加えたい。全英オープンの時とは違いギャラリーの居ない中、最終日のこの難しいコースで税一杯プレイしていた渋野日向子選手。
ピンをまっすぐ攻めるコースマネジメントだけでない、アメリカの難コースに向き合いながらのマネジメントにしっかり取り組みながら、ゴルフをしていました。
LIVE中継を見ながら私なりに感じたことをいくつか挙げます。
1点目は、ポーカーフェイスが出来るようになったこと。今の渋野の雰囲気について端的に言い表したのはリディア・コー選手（ニュージーランド）。「グレート・ポーカーフェース」「スマイリング・アサシン（暗殺者）」という呼び名を用い、真剣なまなざしでコースと対峙（たいじ）していた渋野の姿を表現した。
笑顔が無いこと＝プレイを楽しめていないのではないか、むしろ苦しい雰囲気を出しているのではないかと思いがちですが、ニコニコしながらプレイしている選手は他にいません。決して沈んでいるのではない。３日目の渋野日向子選手特集には、トレードマークの笑顔の写真が１枚も無い。笑顔を絶やさずスマイリングシンデレラと称された全英オープンに対し、今回の全米オープンは180度違ったプレイスタイル。淡々とプレイして感情を出さないメンタルコントロールが求めらるのもゴルフ競技では当然なのです。駄菓子を食べて気分転換してはどう？キャディーと談笑してはどう？見ていた側はテレビ越しに色々思いました。そんなことより、本人は、目の前の一打に全集中しながら精一杯とプレイをしていました。
2点目は、前年「デサントレディース東海クラシック」で最終日の8打差逆転をサポートした藤野圭祐キャディが1年以上を経て、今大会で再びタッグを組んだ点です。藤野キャディは、才能が開花する前の2019年の春先に渋野のプレーを初めて見た際に「衝撃的だった。車に例えると、積んでいるエンジンが違うと思った」。2019年度の全英オープンはテレサルーのキャディーとして参戦しており、渋野日向子選手選手の12番でのワンオンチャレンジで見事バーディーを取ったシーンを目の当たりにしています。「狙いにいくと決めたら、すごく振り切れる」と思い切りの良さを感じたが、あえて先入観を持たずにバッグを担いだとコメントしています。
素人感覚では、渋野日向子選手のメジャーのキャディーには、やはり青木コーチが帯同し是非一緒に戦ってほしかったとも思いましたが、それは次回以降に持ち越しです。
３点目は、やっぱり渋野日向子選手は、そういう星の下に生まれた選手なんだということです。海外初参戦、初メジャーで優勝した2019年の全英オープン。
昨年の大フィーバーに対して今年の成績は、決してそこまでよくはありませんでした。日本６月開幕のアースモンダミンカップで予選落ち、その後全英オープンを含むスコットランドのリンクス２連戦で予選落ち、大西洋を渡ってのアメリカツアー参戦の２カ月でも調子を上げてこれず。ひょっとしてこのまま埋もれてしまうのか!?と思っていた日本のラスト４戦。エリエールレディースは5位で、最終リコーカップは3位と尻上がりに調子を上げ、乗り込んだ2020年最終戦の全米女子オープン。
日本人選手も19人参戦し、予選通過は半分以下の9人。
最終成績だけを見ると渋野日向子選手と5打差高橋彩華選手、6打差13位タイには、笹生優花選手、岡山絵里選手。8打差23位タイには畑岡奈紗選手と続きます。海外メジャーの歴史と権威あるこの全米女子オープンで結果を出せる渋野日向子選手。他の日本人選手にはない、何かを持っていると言わざるを得ない。
最終最後まで優勝争いを見せてくれたこと。結局日本中を、いや改めて世界中を注目させたことは、彼女のポテンシャルであり、やはり忘れてはならない我々日本人の夢の実現ためには欠かせないプレイヤーであることを強く感じました。
InstagramのAIG Women‘ｓOpenを見ていると最終日に渋野日向子選手を投稿しています。「Can the Smiling Cinderella win her second major at the U.S. Women’s Open this week?」この時期に、このコメントを添えての投稿。世界が渋野日向子選手を注目していることを感じざるを得ません。世界中にファンがいる渋野日向子選手。
YouTubeでも色々な動画がありますが、パグカントリークラブ パグ支配人という動画は犬のシバ副支配人がひたすら渋野日向子選手について熱い思いを添えて応援しています。最終日など寝ずにYouTubeで最終ホールまでYouTubeでLIVE中継していました。
また、ゴルフに関与している方なら誰でもご存じGDOのニュースでも正当に渋野日向子選手を評価する記事も書かれています。
復調でも原点回帰でもない 渋野日向子は進化の真っただ中(出展：GDO)
この記事は、渋野日向子選手をよく調べて書かれているので、是非目を通してほしいです。
色々な思いが交差する2020年女子ゴルフも終わりました。
各選手１人１人、思っているゴルフが出来た成長したと感じる部分とまだまだと感じる課題を抱えながら、オフに入ります。是非、この間に課題克服に取り組み、更なる成長した姿を2021年見せて欲しいものです。2021年も待ち遠しくなってきました。
引き続き2021年も色々な選手・大会に注目しながら書いていきますので、これからもどうぞお楽しみに。
ありがとうございました。
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